
地域包括支援センターとは?―介護・医療・生活をまるごとつなぐ「総合相談窓口」
更新日: 2025年07月01日
介護保険や医療、日常生活のちょっとした困りごとまで――高齢になると複数の課題が一度に押し寄せがちです。そんな時に頼りになるのが 「地域包括支援センター」です。市区町村が設置し、無料で利用できる公的相談窓口として全国に約5,000ヵ所以上整備されています。medical-jpn.jp
地域包括支援センターの役割と仕組み
介護保険法で位置づけられた包括支援センターは、大きく次の4業務を担います。
- 総合相談・支援
- 介護保険の申請方法、生活費の不安、住宅改修など幅広く相談を受け付け。
- 権利擁護
- 高齢者虐待や消費者トラブル、成年後見制度の活用サポート。
- 包括的・継続的ケアマネジメント支援
- 地域のケアマネジャーをバックアップし、個別ケースを調整。
- 介護予防ケアマネジメント
- 要支援・事業対象者の介護予防プランを作成。
これらを 保健師(または看護師)・主任介護支援専門員・社会福祉士 の3職種がチームで担当し、「医療」「介護」「福祉」の谷間を埋めるハブ機能を果たします。
こんなときに相談しよう
相談例 | 受けられる支援イメージ |
---|---|
一人暮らしの親が転倒。退院後の生活が不安 | 住宅改修の助言/デイサービス利用調整 |
認知症の父が物を買い込んでしまう | 成年後見制度や消費者相談窓口へ連携 |
介護離職が心配 | 介護保険サービスと仕事両立の支援制度を紹介 |
近所の高齢者がゴミ屋敷状態 | 市の福祉課・保健所と連携し環境改善を調整 |
おわりに
包括支援センターは、「どこに相談したらいいかわからない」 ときの一番の味方です。介護保険だけでなく、生活費・住まい・権利擁護までワンストップでつなぐことで、高齢者本人も家族も安心できる地域づくりを支えています。制度や窓口が拡充されつつある今こそ、気軽に一歩を踏み出してみてください。

編集者プロフィール

身元保証のけんさく編集部
月間数十件の身元保証・高齢者支援相談で培った実務知識を持つ専門編集者。
法律・介護・費用相場まで横断的に精通し、読者の「もしも」への備えをわかりやすく発信します。