
連帯保証人とは? ―老人ホーム・介護施設に入居するときの注意点をまとめて理解しよう
更新日: 2025年07月09日
連帯保証人って、何をする人?
- ひと言でいうと
ご本人が施設への費用を払えなくなったとき、代わりにすぐ支払う責任を負う人のことです。
- 施設側は「入居一時金」「月額利用料」「退去時の原状回復費」など、将来発生しうるすべての費用をカバーできる保証人を求めるのが一般的です。
身元保証人とのちがい(介護施設の場合)
比較項目 | 連帯保証人 | 身元保証人 |
---|---|---|
責任範囲 | 支払えなかった費用を上限なく肩代わり | 入退去の手続き代行や緊急連絡先など、生活サポートが中心 |
請求タイミング | 本人が払えなくなったら直ちに請求される | 原則は本人へ請求後、不足分の立替えを依頼される |
契約の解除 | 原則途中解約できない | 施設が同意すれば交替・解除しやすい |
主な役割 | 金銭支払いの保証 | 契約書の署名、入退去時の立ち会い、日用品の差し入れ など |
ポイント
連帯保証は「お金の肩代わり」、身元保証は「暮らしのサポート」というイメージで区別すると分かりやすいです。
連帯保証人を頼まれたら確認したい 4 つのこと
- 極度額(上限額)が書かれているか
- 「家賃 12 か月分まで」など、数字で上限が決まっていれば過大請求を防げます。
- 保証期間はいつまでか
- 期間無制限ではなく「入居後 5 年」や「退去の清算が終わるまで」など終わりがあるか確認。
- 途中交替の条件
- 高齢や病気で保証を続けられなくなった場合、別の人へ変更できるか。
- 毎月の支払い状況を知る方法
- 施設が発行する請求書の写しを保証人にも送ってもらえると安心です。
連帯保証人がいない・頼みにくいときの選択肢
方法 | 特徴 | 検討ポイント |
---|---|---|
第三者(友人・親族)へ依頼 | 生活状況をよく知る人に頼める | 経済力・信頼関係が必要 |
保証会社の利用 | 保証料を払って会社が引き受ける | 初期一時金+月額料がかかる |
身元保証サービス+見守りプラン | 生活サポートと組み合わせ可能 | 保証範囲を契約書で要確認 |
自治体や社会福祉協議会へ相談 | 低所得・身寄りなしの場合の支援あり | 対象要件が限られる |
まとめ
- 施設入居の連帯保証人は「最後のお金のとりまとめ役」。
- 極度額・期間・情報共有方法を必ず書面で確認し、負担が過大にならないようにしましょう。
- 保証人が見つからない場合は、保証会社や身元保証サービスの利用、自治体の相談窓口など複数の選択肢があります。
安心して老後を過ごすために、ご本人・家族・保証人候補が事前に十分な話し合いを持つことが何より大切です。

編集者プロフィール

身元保証のけんさく編集部
月間数十件の身元保証・高齢者支援相談で培った実務知識を持つ専門編集者。
法律・介護・費用相場まで横断的に精通し、読者の「もしも」への備えをわかりやすく発信します。