
特別養護老人ホーム(特養)とは? ―長く安心して暮らせる公的介護施設
更新日: 2025年07月10日
特養ってどんなところ?
- 正式名称:介護老人福祉施設
- 運営主体:社会福祉法人や自治体など、公的色が強い
- 入居対象:原則 要介護3 以上(寝たきりや認知症などで日常生活全般に介助が必要な方)
- ケア体制:24時間常駐の介護職員が食事・排せつ・入浴などを支え、看護師が日中健康管理を行う
要介護度が高くなっても、なじみの環境で暮らし続けられる住まい—それが特養です。
長期利用先として選ばれる理由
主な理由 | 内容 |
---|---|
費用が抑えやすい | 公的施設なので所得に応じた軽減制度や補助が充実 |
住み替えの心配が少ない | 介護度の上昇を前提にした体制で、転居せず生活を継続しやすい |
看取りまでサポート | 提携医療機関や施設内看護師が、最期のときまで寄り添う |
包括的なケア | 食事・排せつ・機能訓練・レクリエーションを施設内で完結 |
ほかの介護施設との大まかな違い
区分 | 利用者像 | 費用感 | サービスの特徴 |
---|---|---|---|
特養 | 要介護3 以上 | 比較的低め | 24h 介護・看取り体制 |
介護付き有料老人ホーム | 自立~要介護高め | 自費負担が大きい | 追加サービスを自由選択 |
サービス付き高齢者向け住宅 | 自立~軽度要介護 | 賃貸+サービス費 | 安否確認・生活相談が中心 |
メリットと注意点
メリット | 注意点 |
---|---|
費用面の負担が軽くなる | 入居を待つ期間が長くなりがち |
介護・看護体制が充実 | 個別対応に限界があるケースも |
看取りケアまで備える | 外出・外泊の制限が施設ごとに異なる |
機能訓練や行事がある | 居室の広さ・プライバシーは施設差が大きい |
こんな方に向いています
- 在宅介護で 夜間の見守りが難しい 方
- 認知症や寝たきりで 安全確保を最優先 したい方
- 費用を抑えつつ 長期的に同じ場所で暮らしたい 方
- 民間施設の高額な入居一時金が 家計的に難しい 方
まとめ
特別養護老人ホーム(特養)は、重度の介護が必要になっても長く安心して暮らせる公的施設です。
- 費用負担を抑えつつ 24時間体制の介護・看護を受けられる
- 看取りまで寄り添うケア を提供
- 入居待機が長いこともあるため、早めの情報収集と申し込み が大切
ご本人の状態や家族の支援体制を踏まえ、複数の施設を見学・相談しながら、安心して暮らし続けられる環境を選びましょう。

編集者プロフィール

身元保証のけんさく編集部
月間数十件の身元保証・高齢者支援相談で培った実務知識を持つ専門編集者。
法律・介護・費用相場まで横断的に精通し、読者の「もしも」への備えをわかりやすく発信します。